リウマチ17年目の過ごしかた。

リウマチになって17年、30代の記録です。

17年間の経過を簡単に①「発症から治療開始まで」

現状の説明に入る前に、これまでどのような経過を辿ってきたのか大まかな流れを記しておきたいと思います。

 

特に始まりは、リウマチを疑う症状を持つ多くの人にとって早期発見の重要なポイントだと思うので、少し詳しく記しておきたいと思います。

 

始まりは2005年、大学の春休みで実家に帰省中に突然左肩の激痛に見舞われたことでした。

よく初期症状としてあげられることの多い「手の指のこわばり」「関節のこわばり」「関節の赤い腫れ」、そういった症状とは違う症状が自分にとってのリウマチの始まりでした。

 

左肩の激痛は(体験はないですが)例えるなら肩が外れたのではないか!?という痛みでした。

そんな激痛が全く普通に過ごしている中で突然やってきたので、これは何事かと驚いたのを覚えています。

特別運動もしていない、思い当たる運動といえば年末の窓拭きくらい。まだ19歳なのにそれでこんなに肩が痛くなることなんてあるのか?しかも数週間経ってから??と訳もわからない中、24時間続く痛み、少しでも動かすと頭が真っ白になる痛みに横たわることもできず、居間のこたつにもたれかかって気を失うように眠るという日々を数日過ごしました。

そして数日後、その痛みは嘘のように消え去りました。

一体なんだったのだろうと家族と不思議がりつつも、とにかくよかったよかったと安心をしていました。40肩ならぬ20肩なんていう物もあるのかな?という呑気な気持ちでした。

ところが、その耐えがたい痛みが定期的に訪れるようになり、そういえば前から膝も変に痛い(高校の空手部で関節炎になったためだと思い込んで軽く扱っていた)何かがおかしい、、、!と、その段階で痛みのあった膝の痛みを主訴に整形外科を受診しました。

レントゲンをとり、関節の様子を観察してもらった結果、原因はよくわからないという診断でした。(肩の事も訴えても血液検査で炎症の起こった形跡のようなものがあるのがわかるくらいという感じだったと覚えています。)

なんだかはっきりしないことに不安を感じつつ、頓服の痛み止めをもらって帰宅しました。

 

しかし、原因不明の痛みは現れては消えるを繰り返し、内科に行ってもわからず、やっぱり関節だからと整形外科にも2度行ったような覚えもあります。

そのそれぞれの時に、赤く腫れていないという状態や朝のこわばりはあるかという問診にないと答えた事、医師はリウマチを少し疑いつつもそれらの症状からリウマチではないと鑑別していたように感じました。

 

診断に対して納得しつつも、その時点で自分と母の中にはそれでもリウマチを疑う気持ちがほんの少しありました。

私は3世代同居の家で育っていて、小さい頃から祖母のリウマチはとても印象的な病気でした。元気だった大好きな祖母が身体中の痛みで一緒に遊ぶことができなくなっていったこと、それがとても寂しくて、痛そうな祖母がかわいそうで、祖母のリウマチがよくなったら一緒に遠くに出かけたい、またたくさん一緒に遊びたい、小さい頃の七夕のお願いの一つには必ずその項目が入っていました。

お嫁さんとして、祖母の生活を支えた母にも思い当たるところが大いにあったようでした。

 

(実は祖母がリウマチがあるということで、嫁いできた時にリウマチは遺伝するということを近所の人に何気なく言われたことを気に病んでいたようですが、それが結果的には早期発見につながりました。)

(ただ、間近に祖母を見ていたからこそ、典型的なリウマチの症状とは違うのではないか?だから違うのでは?という気持ちもありました。)

 

原因がわからないまま春休みが終わろうとしていた時、このまま遠くの一人暮らしの土地へ帰るのは不安だということで、総合診療科を受診しました。

そこでもよくわからないという診断がくだろうとしていたのですが、母が「祖母がリウマチだったので、違うかもしれないけれど念のためリウマチを疑って検査をしてもらえませんか?」と医師に頼んでくれました。

その時診療をしてくれた若い男性の先生は、素人の母の提案を嫌がる事も怒る事もなく、快く血液の検査項目にリウマチを確定できる項目を入れて検査をしてくださいました。

患者の不安に応えて柔軟に対応していただけて、本当にこの先生のおかげでその後の経過についても早い治療に繋げていけたのだと感謝しています。

そして、それを提案してくれた母にとても感謝しています。大人になってみて思うのは、医師に頼むことは(先生にもよりますが)とても勇気のいる事だとしみじみ感じます。

 

その結果出た診断はリウマチを確定するには至らないものの、疑いがあるというものでした。

紹介状をもらい大学へ戻ろうとしていたところ、母の職場の同僚の方の旦那さんが医師をされていて(またその当時の父の主治医でもあり)、私の通っていた大学の地域にはリウマチの名医がいるのでその先生に見てもらえるようにと紹介状の宛先を変えて改めて紹介状を出してくださいました。

 

そして春、大学の授業がスタートし少し落ち着いた5月に大学病院のその先生のもとを受診しました。その頃の症状としては、膝が痛いことと、手首が痛くなることがある、大きな関節が痛んだ原因がわからないのが怖い、、、という感じでした。(急ぐほど具合の悪いところがなかったため喉元を過ぎて痛みの恐怖が薄れていたため、受診を少し先にしてしまいました)

 

受診の結果、この数週間の間に鑑別に必要な数値が上昇しておりリウマチと判断するに至るまでになっていました。

ここから私の長いリウマチの治療が始まりました。